口臭がある

歯周病の代表的な症状として、口臭があります。歯周病が進行すると歯肉から排出される膿のために口臭がきつくなるのが一般的です。一方で、口臭があっても歯周病ではないケースもあります。以下では、口臭の種類やそれぞれの口臭の対策を解説していきます。

歯周病の代表的な症状:口臭

口臭

昔に比べ、口臭がきつくなったと感じる場合は歯周病の疑いがあります。
歯周病にかかると歯周病菌の繁殖によって口臭が生じます。進行すると、歯茎から出血したり膿が出たりするようになるため、そうなると口臭はさらに強くなります。

ただし、口臭というのは自分では慣れてしまってわかりませ
ん。周囲の人が口臭に気づいたとしても、なかなか本人には
言いづらいものです。そのため、異変に気付かずに歯周病の
進行を許してしまうケース
も多々あります。

歯周病以外で口臭が出る原因~口臭の種類~

上述のとおり、口臭は歯周病の代表的な症状の一つですが、口臭があるからと言って必ずしも歯周病にかかっているというわけではありません。口臭には様々な原因があり、一般的には以下のように分類されます。

生理的口臭

生理的口臭

朝起きたときや緊張しているときに、口臭が強くなるのを感じたことはありませんか? これは誰にでも認められる「生理的口臭」というものです。生理的口臭は、口臭の発生源となるような疾患がない健康な人でも一時的に生じるのが特徴。唾液の分泌が少なくなることや、舌苔(ぜったい:舌の汚れ)が主な原因とされています。

・唾液の減少

私たちの唾液は口腔内を洗浄する働きがあり、適量の唾液が分泌されることで細菌の働きが抑制され、口腔内を清潔に保つことができます。逆に、唾液の分泌が減ると口腔内を洗い流す作用が弱まるため、口臭が強くなる傾向にあります。人間のバイオリズムとして朝起きたときは唾液が少ない状態になっているので、程度の差こそあれ、起床時は誰でも口臭が出やすいと言えます。また、精神的な緊張によっても唾液の分泌が抑制されるので、緊張・プレッシャーを感じるようなシーンでは口臭が強くなる傾向にあります。

・舌苔(ぜったい:舌の汚れ)

生理的口臭の約6割は、舌苔から発生すると言われています。舌苔とは、舌の表面に溜まった汚れのこと。舌の角質の隙間に細菌や汚れなどが溜まっていくと、通常はピンク色の舌が苔が生えたように白くなっていくのが特徴です。舌苔が厚くなり、舌の表面が真っ白になっていくと、口臭も強くなっていく傾向にあります。

生理的口臭の原因物質とニオイの特徴
硫化水素 生理的口臭の原因物質で卵が腐ったような臭いがします。生理的口臭は健康な状態でも発生する口臭で、唾液の量が不足することによって口腔内が乾燥し、臭いが揮発してきます。
生理的口臭の改善法・対策は?

生理的口臭は文字どおり生理的なものなので、生きている限り無くすことはできませんが、軽減するためにできる対策はあります。

・唾液の分泌を促す

唾液が不足することによって生理的口臭が発生しているのなら、唾液の分泌を促すことで口臭の改善が期待できます。唾液の分泌を促すために今からできることは、「よく噛んで食べること」です。食事の際はもちろんですが、ガムを噛むのも効果的。また、舌の体操も有効です。舌を動かすことで唾液腺が刺激され、唾液の分泌が促されます。

また、私たちはリラックスしているときに唾液が分泌されやすくなる反面、緊張したりすると唾液が分泌されにくくなります。そのため、普段緊張を強いられることが多い方や、ストレスが多い方は唾液が少なくなりがちです。心当たりのある方は意識的にリラックスするように努め、唾液の分泌を促しましょう。

その他、口呼吸の癖がある方やドライマウスの方も唾液の分泌が減り、生理的口臭が強くなるケースがあります。いずれも歯科医院で改善できる可能性がありますので、まずは歯科を受診することから口臭対策をはじめましょう。


・舌磨きをする

生理的口臭が舌苔に起因しているのであれば、舌苔を減らすことが口臭対策の近道ということになります。舌苔を減らすためには「舌磨き」が有効です。実際に、「夜寝る前に舌磨きをすることで、朝起きたときの口臭が軽減される」ということは、データとして証明されています。

舌磨きの方法は、専用の「舌ブラシ」を使うのが効果的ですが、ブラッシングの際に歯ブラシで磨くだけでも十分です。ただし、舌磨きをし過ぎるリスクも知っておきましょう。頻繁に舌磨きをしたり、強い力でゴシゴシ磨いたりすると、味覚障害や舌炎を引き起こすことがあります。ブラッシングと同様に、適度な力で丁寧に磨くことが重要です。

病的口臭

病的口臭

歯周病や虫歯、プラーク(歯垢)、舌上の汚れなど口腔内の異常が原因で発生する病的口臭と、呼吸器系や消化器系の病気、肝臓疾患、糖尿病など身体の病気が原因で発生する病的口臭があります。病的口臭の場合、90%以上はお口の中にその原因があるため、治療をすることで口臭を解消することができます。ただし、口臭の原因を追究した結果、重篤な疾患が見つかるケースもありますので、口腔内に原因があると
決めつけるのは禁物です。

・歯周病

病的口臭の大半は、歯周病が原因だとされています。歯周病が進行するほど歯周ポケットが深くなりますが、この歯周ポケットは細菌が潜む格好の場所となります。歯周ポケット内の細菌が増殖すると歯茎に炎症を起こし、出血や排膿を生じ、それらが口臭の原因となるのです。

なぜ、歯周病になると口臭がきつくなるのか?

歯周病による口臭は様々なメカニズムによって発生しますが、悪臭の原因の一つとして挙げられるのが膿です。歯周病による歯茎の炎症がひどくなると、歯茎のなかの歯根膜が破壊されて膿が生成されます。この膿がきついニオイの原因となるのです。

なお、一般的に歯周病が進行するほど、口臭も強くなっていきます。
個人差はありますが、歯周病がひどくなってくると、話している相手がすぐに気付くほどのニオイを発するようになります。


・虫歯

虫歯になると歯が溶かされ穴が空きます。この穴の中に食べカスや虫歯の原因菌が溜まることで口臭の原因になります。虫歯が進行していくと神経まで侵され、神経が死んで腐ってしまうと細菌が増えます。この状態を放置していると神経から細菌が入り込み、歯の根の先に膿が溜まる病気(根尖病巣)になることでさらに強烈なニオイを発するようになります。

また、過去の虫歯治療で入れた補綴物が合っていないと隙間ができ、そこに汚れが溜まります。そうなると虫歯が悪化するのはもちろんですが、口臭の原因にもなるため注意が必要です。

・口腔内以外の病気

歯周病や虫歯など口腔内の病気以外にも、口臭を引き起こす病気はたくさんあります。

  • ・呼吸器系の病気(肺結核、気管支炎、気管支拡張症、肺ガン など)
  • ・消化器系の病気(胃炎、胃潰瘍、胃下垂、胃ガン、十二指腸潰瘍、食道気管支瘻、逆流性食道炎、食道ヘルニア など)
  • ・耳鼻咽喉系(慢性鼻炎、蓄膿症、アデノイド、扁桃炎、咽頭膿瘍、咽頭ガン、副鼻腔炎・副鼻腔ガン など)
  • ・肝臓の病気(肝硬変、肝炎、肝臓ガン など)
  • ・腎機能障害(腎不全 など)
  • ・糖尿病
歯周病による口臭の原因物質とニオイの特徴
メチルメルカプタン 歯周病による口臭の原因物質で、野菜や魚が腐ったような臭いがします。硫化水素よりも臭いが強いのが特徴で、歯周病が進行すればするほど、メチルメルカプタンの濃度も高くなっていきます。
病的口臭の改善法・対策は?

病的口臭の90%以上はお口の中にその原因があります。そのため、まずは口臭の原因が歯周病なのか虫歯なのか、口腔内を詳細に診査・診断したうえで原因の根本を突き止めることが大事です。原因によって、治療に際するアプローチ方法も異なります。口臭の原因が口腔内にあるならば、治療をすることで口臭を解消することができます。

飲食物・嗜好品による口臭

飲食物・嗜好品による口臭

ニオイの強い食べ物や嗜好品などを口にすることで生じる口臭で、生理的口臭と同様に誰にでも生じうる口臭です。

・ニンニク・ニラ・キムチなど

ニオイの強い食材・食べ物はたくさんありますが、なかでもニンニクやニラ・キムチは口臭の大きな原因となります。たとえば、ニンニクによる口臭は、食後16時間程度は持続する
と言われています。

・飲酒(アルコール)

アルコールは肝臓で分解されますが、その際に、悪臭のもとになる「アセトアルデヒド」という成分が作られます。このアセトアルデヒドが肺を通して吐き出されることで口臭になります。また、アルコールは利尿作用が強いため、排尿をすることによって、身体の水分がどんどん奪われていきます。その結果、口の中が乾き唾液の分泌が減少します。そのために口臭が強くなりやすいという側面もあります。

・喫煙(タバコ)

喫煙が口臭を招くのは、タバコに含まれる「タール」と「ニコチン」という成分に原因があります。タールは、歯やプラーク、歯石に付着し、それ自体が強いニオイを発します。また、肺や胃にも付着するため、体内からもニオイが出てきます。ニコチンは血流を悪くするため、唾液の分泌が減少します。また、タールとニコチン以外に、「一酸化炭素」も口臭の原因となります。一酸化炭素は、体内・口腔内の酸素濃度を低下させるためドライマウスの原因となり、結果として口臭を引き起こすのです。

・コーヒー

コーヒーを飲むと、コーヒー豆の微粒子が舌の表面に付着して、口臭につながります。また通常、私たちの口腔内は中性に近い弱酸性に保たれていますが、コーヒーを飲むことで口腔内が酸性に傾き、細菌が繁殖しやすくなり、それが口臭につながります。加えて、コーヒーを飲み過ぎると唾液の分泌が低下してしまうため、乾燥による口臭も引き起こしやすくなるのです。

飲食物・嗜好品による口臭の改善法・対策は?

当然のことですが、上述のような飲食物・嗜好品を控えることで、口臭の軽減が期待できます。しかし、それでは逆にストレスが溜まってしまいます。ニオイの強い飲食物や嗜好品を口にしたときには、ブラッシングと合わせて舌磨きをするなど口腔内の環境を整えることが大事です。また、すぐに手軽にできるという意味では、うがいや水分補給も口臭予防として効果的な方法です。

飲食物・嗜好品による口臭の原因物質とニオイの特徴
ジメチルサルファイド ニンニクやお酒などの飲食物、嗜好品に含まれる臭い成分、また内臓疾患による臭い成分が血液中に移行し、肺から呼気として排出される口臭。生ゴミに似た悪臭がします。

心理的口臭

心理的口臭

実際には口臭はないのに、「口臭がある」と思い込んでいることを心理的口臭と言います。原因は主に、過去のトラウマや精神的なストレス・不安だとされています。たとえば、過去に周囲の人から口臭を指摘されたのがきっかけになり、それ以降、身の回りで起きる問題の原因が自分の口臭にあると考えてしまう人もいます。

心理的口臭の改善法・対策は?

心理的口臭は「自分は口が臭い」と思い込んでしまうため、改善するためには「自分の息は臭くない」と認識しなければいけません。そのためには、まずは病院に行くことが重要です。歯科や内科、耳鼻科を受診した結果、「口臭の原因になるような疾患はない」ということが分かれば、少なくとも病的口臭の可能性はなくなります。そのうえ、「ニオイの強いものも食べていない」「飲酒・喫煙もしていない」ということなら、消去法で生理的口臭の可能性が高くなります。程度の差こそされ、生理的口臭は誰にでもある口臭ですから、「そんなことで悩んでいても仕方ない」と考えられるようになるかもしれません。

◎過剰な口臭対策は逆効果!
心理的口臭の隠れた弊害としては、最初は心理的口臭であったとしても、それが本当の口臭を引き起こしてしまうケースがあるということです。心理的口臭に悩む方は、過剰な口腔対策を行う傾向があります。「自分は口臭が強い」と思い込んでしまうため、必要以上の頻度・時間でブラッシングをしたり、過剰な力でデンタルフロスや歯間ブラシなどを使ったりします。これにより、逆に口腔内の乾燥や歯茎の外傷を招き、口腔内の免疫機能が低下する結果、口臭が強くなるケースも見られるのです。丁寧な口腔ケアは口臭対策になりますが、心理的口臭の方は口腔ケアが過度になりすぎないように注意する必要があります。

口臭に関するQ&A

Q自分の口臭が気になります。
A口臭の原因にはいくつか種類がありますが、その大部分は病的口臭であり、病的口臭の90%以上を占めるのがお口の中の病気です。そして、お口の病気のなかでも特に多いのが歯周病です。

歯周病が進行すると、歯茎からの出血に膿が混じってくるようになり、独特のイヤなニオイが発生します。かなり強いニオイですが、自分自身は慣れてしまうためなかなか気付くことができません。また、周囲の人が口臭に気付いたとしても、本人には言いづらいものです。口臭の原因が歯周病ならば徹底的に治療することが重要であり、歯周病を治療せずに口臭が自然に改善することはありません。そのためにはまず口腔内を詳細に検査して歯周病の状態を見極め、症状に応じた治療を受ける必要があります。
Q歯周病による口臭はどんなニオイがしますか?
A生臭いニオイがする傾向にあります。

人によって異なるため一概には言えませんが、生臭いニオイがする傾向にあります。歯周病による病的口臭の原因物質は「メチルメルカプタン」という物質で、生ゴミや腐敗臭など、生臭いニオイがするのが特徴です。また、歯周病に感染すると歯茎からの出血が見られるようになりますが、歯周病の方は歯茎の血流が滞るため、血液も腐ったようなニオイになるのが特徴です。また、歯周病が悪化すると歯肉から排出される膿のために、より強いニオイを発するようになります。

Q口臭がなくなったら歯周病が改善していると考えていいですか?
Aいいえ、そうとは限りません。

洗口液(マウスウォッシュ)などを使ったり、ガムを食べたりすることで口臭が気にならなくなるかもしれません。しかし、これは一時的な対処法でしかありません。根本的に歯周病を治さない限り、口臭が完全になくなることはありません。
また、口臭は歯周病以外に、呼吸器系や消化器系の病気、糖尿病や肝臓疾患などが原因で口臭が発生することもあります。

東京国際クリニック/歯科のアプローチ

東京国際クリニック/歯科では、歯周病・虫歯など、口腔内に口臭の原因となる病気がないか検査することからはじめます。歯周病や虫歯に感染しているなら、すみやかに治療を施し、口臭が軽減されたかどうかをチェックします。口腔内から口臭の原因を除去しても口臭が軽減されない場合は、口腔内以外の病的口臭の可能性を疑います。当院は、東京国際クリニック/医科を併設しておりますので、呼吸器系疾患や消化器系疾患の検査も可能です。

口臭の原因は複合的に絡み合っているケースも多々ありますが、考えられる要因を一つずつ潰していくことで口臭にアプローチしていきます。

口臭測定

口臭の原因物質の量は、専門機器によって測定することができます。

口臭の比較

正常な状態グラフ

健常者(歯周病や内臓などの病気のない人)の
口臭の状態

全体的に口臭がある状態グラフ

ニオイを自覚している人の
口臭の状態

健常者(歯周病や内臓などの病気のない人)でも口臭はあります(生理的口臭)。歯周病による口臭は硫化水素より悪臭の強いメチルメルカプタンを大量に産生するため、独特の嫌なニオイを発するのが特徴です。また、お酒やタバコなどの嗜好品を好む人は、唾液の分泌が減ることで口腔内が乾燥し、ジメチルサルファイドという生ゴミに似た悪臭を放つ成分が産生され、強い口臭を発します。

歯周病治療前後の口臭

歯周病治療前グラフ

歯周病治療・前

歯周病治療後グラフ

歯周病治療・後

歯周病治療前は、歯周病による口臭の原因物質であるメチルメルカプタンが多く検出されていましたが、歯周病菌を除去したことでニオイの元であるメチルメルカプタンが大幅に減り、口臭が解消されたことが分かります(ニオイの強い飲食物や嗜好品による口臭の原因物質であるジメチルサルファイドは、前日/当日に口にすることで検出されることもあります)。

歯周病による口臭を放置しておくとどうなる?

歯周病による口臭を放置しておくと、以下のような症状が見られるようになります。

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当院のオーラルチェックは、歯周ポケットの深さで歯周病の進行度合をチェックし、さらに炎症が起きているかどうか、出血の有無を調べるなど歯周病診断の精度が違います。
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※所要時間:約1時間
※検査費用:10,000円(税別)

口臭があるのは歯周病のサインです。

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