歯肉炎の治療方法と予防方法とは? | 歯周病治療ペリオド | 東京国際クリニック/歯科

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歯肉炎の治療方法と予防方法とは?

歯肉炎とは?

混同されがちですが、厳密に言うと「歯周炎」と「歯周病」は違う病気です。一般的に、歯肉炎は「歯周病になる前の段階」と説明されます。歯肉炎になると、歯茎が赤く腫れたような症状が出ます。歯と歯茎の隙間である「歯周ポケット」にプラーク(歯垢)が溜まり、プラークに潜んでいる歯周病菌が出す毒素によって歯茎が炎症を起こすのです。

歯肉炎は自覚症状に乏しい病気です。普段から歯茎のチェックをしている人は少なく、歯茎が赤く腫れていても見過ごしがちです。一方で、歯茎からの出血は気付きやすいと言えます。歯磨きの際、吐き出した歯磨き粉に血が混じるなど、歯茎からの出血が見られたら歯肉炎を疑ってみましょう。

歯肉炎と歯周病の違いとは?

上述のとおり、歯肉炎と歯周病は別の病気。歯肉炎が進行すると歯周病になります。症状としても、歯肉炎の段階では歯茎の色味の変化や出血など、深刻なものではありませんが、歯周病になると歯茎からの出血だけでなく、歯茎から膿が出たり、口臭が強くなったり、歯がグラついてきたりして、生活へ支障をきたすようになります。

歯肉炎と歯周病の見分け方としては、歯科医院でおこなう「プロービング検査」があります。プロービング検査とは、プローブという器具を使って歯周ポケットの深さを測定する検査です。一般的に、歯茎の炎症が進んでいくほど歯周ポケットが深くなっていきます。軽度の歯周病は歯周ポケットの深さが2~4mmとされていますので、それよりも歯周ポケットが浅ければまだ歯周病になっていない=歯肉炎という判断ができます。ちなみに、健康な歯茎はピンク色で引き締まっており、歯に密着しているため隙間(歯周ポケット)もほとんどありません。

また、炎症がどこまで進んでいるかという点も、歯肉炎と歯周病の見分け方になります。歯茎の炎症だけにとどまっていれば歯肉炎ですが、炎症が歯槽骨(顎の骨)にまで及んでいる場合は歯周病という判断になります。

歯肉炎の段階で治すことが重要!

歯肉炎は歯茎にのみ炎症が起きた状態ですが、進行すると炎症が顎の骨にまで及んで歯周病になります。歯周病が進行していくと、徐々に顎の骨が溶かされていきます。顎の骨が溶かされていくと、歯を支えきれなくなり、最終的には歯が抜け落ちてしまう恐れも……。歯を失ってしまうという最悪の事態を避けるには、歯肉炎の段階でストップをかけることが大切です。

歯肉炎の段階であれば、自宅でおこなう歯磨きに加え、歯科医院でのケアによってプラーク・歯石を取り除くことで治癒させることができます。歯肉炎を歯周病にしないための取り組みについては、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

歯肉炎の原因とは?

歯肉炎の原因とは?
歯肉炎は、歯周ポケットにプラークが溜まり、プラークに潜む歯周病菌によって歯茎に炎症が起こる病気です。つまり、歯周病の直接的な原因はプラークだと言えます。

プラーク(歯垢)とは、歯に付着している黄白色の粘着性のある軟性付着物のこと。日々のブラッシングが不十分だと口腔内にプラークが溜まっていき、プラーク内に増殖した歯周病菌が出す毒素によって歯茎が侵され、健康な状態から歯肉炎となり、さらに歯周病へと進行していくのです。

逆に言えば、口腔内にプラークがない状態にしておけば、歯肉炎にはなりません。しかしながら、プラークは多かれ少なかれ誰のお口のなかにも存在するもの。そう考えると、歯肉炎の原因は「プラークが増殖しやすい口腔内環境をつくってしまうこと」であるとも言えます。毎日のブラッシングをサボったり、歯科医院に定期検診に行くのをサボったりしていると、どうしても口腔内環境は悪化しがち。そうなると、歯肉炎になるリスクも高くなってしまいます。

歯石も歯肉炎の原因になる!?

歯石とは、プラークに唾液中のカルシウムなどが沈着し、石灰化して硬くなったものです。プラークが生きた細菌の塊であるのに対し、歯石は死んだ細菌の塊なので、歯石自体が直接、歯肉炎の原因になるわけではありません。

しかし、歯石の表面はデコボコ・ザラザラしているため、その上にプラークが付着しやすくなります。つまり、歯石が多い人はプラークが溜まりやすいということ。結果として、歯肉炎のリスクを高めることになってしまいます。歯肉炎の発症・進行を抑えるためには、プラークとともに歯石を取り除くことも重要です。

良くない生活習慣が歯肉炎を招く!

歯肉炎の直接的な原因はプラーク(プラークに含まれる細菌)ですが、間接的な原因として「良くない生活習慣」があります。良くない生活習慣としては、以下のような点が挙げられます。

・不十分なブラッシング
歯磨きをサボりがちだったり、歯磨きが雑になったりすると、口腔内にプラークが溜まってしまいます。そうなると、どうしても歯肉炎を発症しやすくなります。一方で、正しいブラッシングが習慣化できている人は、細菌の増殖を抑えることができるため、歯周炎になるリスクも低いと言えます。

・喫煙習慣
タバコを吸うと白血球の機能が低下します。そのため、細菌に対する抵抗力も低下して、歯肉炎になるリスクが高くなります。また、タバコを吸うと毛細血管が収縮して歯茎から出血しにくくなるため、歯肉炎にかかっていてもその症状に気付きにくくなってしまいます。

・ストレス過多
過剰にストレスを抱えている人は体の免疫力が下がり、細菌に感染しやすい状態になります。そのため、歯肉炎を発症するリスクも高くなります。

歯茎が腫れる原因は様々

歯肉炎にかかると、歯茎が赤みを帯びて腫れたような状態になります。さらに歯周病へと進行すると、歯茎はブヨブヨと腫れぼったくなってきます。

とはいえ、歯茎が腫れる原因は歯肉炎・歯周病だけではありません。たとえば、ストレスや疲れが溜まっているときに一時的に腫れることもありますし、歯根破折や根尖病巣といった病気で歯茎が腫れることもあります。場合によっては早急な処置が必要なケースもありますので、「そのうち治る」「大したことはない」と決めつけるのはよくありません。歯茎の腫れについては、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

歯肉炎を放置しているとどうなる?

歯肉炎は自覚症状に乏しい病気です。歯肉炎にかかっていても、そのサインを見逃してしまいがちですが、気付かずにいると歯周病に進行してしまいます。

歯肉炎が進行すると、歯周病の初期段階である「軽度歯周炎」となって歯茎の炎症がひどくなります。歯を支えている顎の骨が溶かされはじめ、歯周ポケットも深くなります。そうなると、細菌が増殖しやすくなるため、中度・重度の歯周炎へと進んでいきます。重度歯周炎になると歯がグラグラするようになり、放置していると、最悪の場合は歯が抜け落ちてしまうのです。

歯肉炎・歯周病の進行段階

健康な状態から順を追って、歯肉炎・歯周病の進行段階を見ていきましょう。

・健康な状態
歯茎や顎の骨などの歯周組織によって、歯がしっかりと支えられています。歯茎は健康的なピンク色で引き締まっていて、歯にぴったりと密着しているため、歯周ポケットもほとんどありません。もちろん、ブラッシングの際に出血することもありません。

・歯肉炎
歯と歯茎のすき間である歯周ポケットにプラークが溜まり、細菌が出す毒素によって歯茎が炎症を起こして赤く腫れてきます。痛みがありませんが、歯磨きをすると出血することがあります。

・軽度歯周炎
歯周病の初期段階です。歯茎の炎症が進んで、腫れがひどくなります。痛みはありませんが、歯周ポケットが徐々に深くなっていき、歯を支える顎の骨が溶かされはじめます。

・中度歯周炎
歯茎の炎症がさらに進み、歯周ポケットもさらに深くなっていきます。顎の骨が半分くらい溶かされて歯がグラつきはじめるため、硬いものを食べにくくなります。口臭がきつくなるのも中度歯周炎の症状です。また、歯茎から血が出るだけでなく膿が出ることもあります。

・重度歯周炎
歯を支える顎の骨がほとんど溶かされ、歯が激しくグラグラするようになります。放置しておくと歯が抜け落ちてしまう末期の状態です。痛みもひどくなるため、食事をするのもままならなくなってきます。

歯肉炎・歯周病の各段階の症状や対策は、以下の記事でも詳しく解説していますので参考にしてください。

歯肉炎の治療方法とは?

歯肉炎の治療方法とは?
歯肉炎の場合、まだ顎の骨への影響はなく、炎症は歯茎だけにとどまっています。歯周ポケットも浅い状態です。そのため、原因であるプラークをしっかりと除去できれば改善・完治します。

プラークを除去するには、毎日のブラッシングが欠かせません。また、ブラッシングで除去できないプラークは、歯科医院のメンテナンスで除去する必要があります。「歯肉炎に効く」と謳っているうがい薬なども販売されていますが、基本的にプラークは物理的に取り除くことが重要であり、うがい薬だけで歯肉炎が治ることはありません。歯肉炎になったら、毎日丁寧なブラッシングを心がけるとともに、歯科医院でメンテナンスを受けるようにしましょう。

歯周病に進行してから治療をするより、歯肉炎のうちに治したほうが治療期間も短く済みますし、費用負担も少なく済みます。「面倒くさい」「時間がない」と歯科医院に行くのを後回しにしていると、歯周病へと進行してしまいますので、早めの対処が肝心です。

歯肉炎に効く薬とは?

世の中には、「歯肉炎に効く」と謳っている口腔ケアグッズやうがい薬、抗生剤などはたくさんあります。できれば歯科医院に行かずに、市販薬などで治したい気持ちは分かりますが、残念ながら薬や口腔ケアグッズだけで歯肉炎が治ることはありません。人によっては、歯茎の腫れや出血が一時的になくなることもあるかもしれませんが、あくまでも一時的なもの。再び同じ症状を繰り返してしまうでしょう。

繰り返しになりますが、歯肉炎の原因はプラークです。そして、プラークを取り除くための鉄則は毎日のブラッシングです。市販薬だけに頼り、まともにブラッシングをしない人は、歯肉炎は治らないと言っても過言ではありません。そのくらいブラッシングが重要であるということを、ぜひご認識ください。「歯肉炎・歯周病が市販薬で治るのか?」というテーマについては、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

歯肉炎に効く歯磨きのやり方とは?

上述のとおり、歯肉炎を治すためにはブラッシングが不可欠です。歯間ブラシやデンタルフロスなども効果的ですが、これらは歯磨きの補助的な位置付けでしかありません。あくまでも、歯肉炎治療の主役はブラッシングなのです。

ほとんどの人は毎日、歯を磨いていると思いますが、正しく磨けている人は多くはありません。多くの人は磨き方にクセがあるため、どうしても磨き残しができてしまいます。毎日、歯磨きをしていても同じ箇所を磨き残していれば、そこから歯肉炎を発症してしまうのです。

ブラッシングで重要なのは歯を磨くことではなく、しっかりとプラークを取り除くこと。そのためにはまず、自分の歯磨きの仕方を見直し、正しいブラッシング方法を習得する必要があります。そのうえで、歯間ブラシやデンタルフロスなども併用すれば、歯肉炎は改善していくはずです。

なお、歯磨きの回数を気にする人もいますが、本質的には回数はあまり重要ではありません。1日1回の歯磨きでもプラークをしっかり除去できれば歯肉炎にはなりませんし、1日3回ブラッシングをしていても磨き残しが多ければ歯肉炎になってしまいます。ブラッシングは、回数よりも正しい磨き方を身につけるほうが重要です。

歯磨きで歯石は落とせない!

歯磨きで歯石は落とせない!
歯石とは、プラークが石灰化して石のように硬くなったものです。歯石は死んだ細菌の塊なので、歯石自体が歯肉炎を引き起こすことはありません。しかし、歯石の表面はデコボコしているため、歯石があるとその上にプラークが付着しやすくなり、結果として歯肉炎のリスクが高くなってしまいます。

そのため、歯肉炎を予防するには、プラーク除去とともに歯石除去も重要になってきますが、歯石は歯磨きで落とすことはできません。「歯磨きで歯石を落とせる」と考えている人もいますが、そういった人は、力を入れてゴシゴシと歯を磨く傾向にあります。しかし、力を入れて歯を磨いても歯石を落とせないどころか、「擦過傷」という歯茎の病気を招いてしまいます。歯石は、歯科医院でスケーリングという処置によって除去してもらいましょう。

なお、擦過傷については、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

下がった歯茎は元に戻る?

強すぎる歯磨きによって擦過傷になると、歯茎が下がってしまうことがあります。また、歯肉炎が進行して歯周病になると、歯茎が下がってきます。歯茎が下がると歯が長くなったように見えるため、審美的にマイナスになりますし、食べ物が挟まりやすくなるなどの不具合も生じます。
歯茎がどのくらい下がっているのかにもよりますが、下がった歯茎を元に戻すための治療はいくつかあります。下がった歯茎を回復させる治療法については、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

【関連記事】:下がった歯茎の原因、歯磨きなどの治療方法とは?
【関連記事】:歯周病で下がった歯茎は元どおりになるの?

歯肉炎の予防方法とは?

歯肉炎を予防するためには、原因であるプラークを溜めないことが重要です。とはいえ、毎日歯磨きをしていても、100%プラークを除去できるわけではありません。丁寧に歯を磨いているつもりでも、奥歯や歯並びの悪い箇所にはどうしても磨き残しができてしまいます。

そのため、毎日のブラッシングに加え、歯科医院でのメンテナンスで定期的に除去することが重要です。メンテナンスを受ければ、ご自宅での歯磨きでは取り除けない歯茎の中に入り込んだプラーク(歯肉縁下プラーク)や歯石を除去できます。メンテナンスの間隔は、個々の口腔内環境や歯肉炎リスクによって変わってきますが、一般的には3ヶ月に1回が目安です。歯肉炎を予防するため、少なくとも半年に1回くらいは歯科医院でメンテナンスを受けるようにしましょう。また、ビタミンが不足すると歯肉炎が発症・進行しやすくなると言われていますので、積極的なビタミン補給も重要です。

歯肉炎・歯周病の予防法については、以下の記事でも詳しく解説していますので参考にしてください。

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監修者情報

公開日:2019年10月27日

更新日:2024年1月23日

清水智幸 東京国際クリニック/歯科 院長

清水智幸(しみずともゆき) 
東京国際クリニック/歯科 院長

歯学博士。日本歯科大学卒業後、近代歯周病学の生みの親であるスウェーデン王立イエテボリ大学ヤン・リンデ名誉教授と日本における歯周病学の第一人者 奥羽大歯学部歯周病科 岡本浩教授に師事し、ヨーロッパで確立された世界基準の歯周病治療の実践と予防歯科の普及に努める。歯周病治療・歯周外科の症例数は10,000症例以上。歯周病治療以外にも、インプラントに生じるトラブル(インプラント周囲炎治療)に取り組み、世界シェアNo.1のインプラントメーカー ストローマン社が開催するセミナーの講師を務めるなど、歯科医師の育成にも力を入れている。
日本歯周病学会 認定医
日本臨床歯周病学会 認定医

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