歯周病コラム

高齢者は歯周病と誤嚥性肺炎の関係にご用心

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歯周病は脳梗塞や心筋梗塞、糖尿病、骨粗鬆症、腎炎といったさまざまな全身疾患と因果関係があることが明らかになっていますが、その中の一つに「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」があります。誤嚥性肺炎は、唾液や食べ物などが誤って肺に入ってしまうことで起こる肺炎のこと。この病気が原因で亡くなる高齢者の方が非常に多いことをご存知ですか?

今回のコラムでは、歯周病と誤嚥性肺炎の関係についてご説明したいと思います。誤嚥性肺炎によって命を落とすリスクを抑えるには、日頃の歯周病予防が欠かせないのです。

肺炎の恐さ

平成23年に厚生労働省が調査した死因別の死亡数・死亡率のデータを見ると、日本人の死因で最も多いのは癌などの悪性新生物(28.5%)、2位が心疾患(15.5%)で、第3位に続くのが肺炎(9.9%)という結果になっています。

肺炎で亡くなる方の94%は、実に75歳以上のいわゆる「後期高齢者」。90歳以上になると、肺炎は死因の2位にランクアップします。この死亡者数を高める一因となっているのが、誤嚥性肺炎です。平成23年の死亡者数は約125万人でしたが、このうち12万人以上が肺炎で亡くなっているというのですから驚きです。

誤嚥性肺炎のメカニズム

気管に唾液や食べ物が入りそうになったら、無意識的に「むせる」という行動が出ますよね?食道と気管の間には喉頭(こうとう)というふたのようなものがついており、この生理現象によってふたが正しく機能すれば、誤嚥(誤って唾液や食べ物が気管に入ること)は防げます。しかし高齢になると、咳反射や口の中で咀嚼した食べ物を喉から食道まで一気に運ぶ嚥下反射の機能が低下していくので、唾液や食べ物が気管や肺に流れ込みやすくなるのです。

歯周病にかかっていると、唾液に混ざった歯周病菌が食べ物などと一緒に肺に入り込み、この菌が原因で誤嚥性肺炎になってしまうことがあります。実際、高齢者が招く誤嚥性肺炎の原因となる細菌は、その多くが歯周病菌であるという報告もあるほどです。

誤嚥性肺炎と歯周病の関係

歯周病は免疫力が低下するとリスクが高くなるため、免疫力が衰えた高齢者の方ほど発症しやすくなる傾向があります。また、唾液の分泌量が減少することや新陳代謝が衰えることも、歯周病の進行を助長する原因になっています。

2011年度の歯科疾患実態調査によれば、55歳以上の歯周病罹患率は50%を超えています。つまり高齢者の方は、「歯周病リスクの上昇」と「咳反射と嚥下反射の機能低下」というダブルパンチを受けやすい状態にあるということ。こうした状況を考えると、誤嚥性肺炎を予防するには歯周病リスクを下げることが大切だと言えます。そして歯周病リスクを下げることは、糖尿病や脳血管疾患といった重篤な全身疾患を招かないためにも重要です。

誤嚥性肺炎の危険をゼロに近づけるには

しかし、高齢者の方は十分にブラッシングができていないことが多く、それが口腔内環境の悪化を招き、誤嚥性肺炎の危険を高めてしまっているという側面があります。成人の約8割が罹患していると言われる歯周病を的確に治療・予防するには、専門家のチェックを受けるのが一番の近道です。ご家庭に75歳以上の後期高齢者の方がいらっしゃる場合はぜひ歯周病検査を受けていただき、誤嚥性肺炎にならないようにご家族全員で気を付けてあげましょう。

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東京国際クリニック/歯科が、歯周病と誤嚥性肺炎の関係についてご説明します。誤嚥性肺炎は、食べ物や異物が誤って肺に入ってしまうことで起こる肺炎のこと。この病気が原因で亡くなる高齢者の方が非常に多くいらっしゃいます。