歯周病コラム

歯周病は薬で治る?~歯周内科治療の真実~

period08近年、歯周病(歯槽膿漏)を飲み薬で治そうという「歯周内科治療」に取り組む歯科医院が増えています。歯周内科治療とは、抗生物質でお口の中に潜む細菌を死滅させることで、歯周病の改善を図る治療法のようです。一般的には、歯周病菌を死滅させる効果があると言われている「ジスロマック」という抗生物質が用いられます。今回は、「薬を飲むだけで、本当に歯周病を治すことができるのか?」という疑問にお答えするかたちで、歯周内科治療について考察していきたいと思います。

東京国際クリニック/歯科の考え方

結論から言うと、内服薬(抗生物質)では歯周病は治りません。誤解を恐れずに言えば、薬を飲むだけで歯周病が治るなら、世界から歯周病患者はいなくなります。少なくとも、テレビなどで言われているような「5人に4人は歯周病」というような状況にはならないはずです。

歯周病菌に抗生物質は効かない!

歯周病治療では、細菌が潜むプラーク(バイオフィルム)を取り除くことが基本になりますが、このバイオフィルムが非常に厄介な存在です。バイオフィルムは様々な細菌の集合体が作り出す強固な膜(バリア)によって取り囲まれているため、抗生物質が細菌に届かないのです。

ただし、まったく効かないかと言うとそうではなく、「1回500錠の抗生物質を1日3回服用すればバイオフィルムを破壊できる」というデータはあります。ですが、これは風邪のときに服用する量の500倍。こんなことをしたら、バイオフィルムを破壊する前に患者さんが死んでしまいます。つまり事実上、歯周病を抗生物質で治すには無理があるということです。

なぜ、歯周内科治療が注目されているのか?

外科手術などをすることなく薬を飲むだけで歯周病を改善できるとしたら、それはすごく画期的なことです。患者さんからしたら、「痛い治療は受けたくない」「歯茎を切るのは嫌だ」「何回も通院したくない」と考えるのは自然なことですから、歯周内科治療はとても魅力的なアプローチのように思えるでしょう。「飲み薬で治るなら、そっちのほうがいい」と考えるのは、私たちも同じです。

また、歯科医院側にも同じことが言えます。ドクターにとっても楽な治療は魅力的で、薬を処方するだけで歯周病が改善するのであれば、こんなに簡単な話はありません。患者側・医院側の双方に「楽な治療のほうがいい」という考えがあることが、今、歯周内科治療が注目されている一つの理由だと言えるかもしれません。

しかしながら、上述のとおり歯周病を薬(抗生物質)で治すことには無理があり、歯周内科治療が根本的な解決にならないことは、欧米では遥か昔から常識になっています。ジスロマックなどの抗生物質でも、強い殺菌力を謳った消毒液や洗口剤でも、それだけでは歯周病を治すことはできないのです。

どうしたら歯周病は治るのか?

歯周病治療の基本は、「プラーク(バイオフィルム)を除去すること」――これに尽きます。内服薬(抗生物質)でバイオフィルムを破壊できないことがわかっている以上、機械的に破壊するしか方法がないのです。「薬を飲んだだけで歯周病が治る」と考えていたら、かえって改善を遅らせることになります。歯周病を根本から治すには、患者さん自身が毎日の正しいブラッシングで歯垢を落とすこと、そして、歯科医院で歯周ポケット内の歯垢を確実に除去することが欠かせません。

私たち、東京国際クリニック/歯科がご提供する歯周病治療「Period.(ペリオド)」では、歯周病専用の機器を用いてプラーク(バイオフィルム)を徹底的に除去しています。なかなか治らない歯周病にお悩みの方は、「歯周病治療PERIOD.とは?」のページをぜひご覧ください。

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